2012-12-15

浅草の地下街で


   浅草の地下街の一番奥。 なにやら断続的に音が聞こえてくる。
   小さな看板が出ていて、どうやら何かのお店のようだ。 だが食べ物や喫茶店という感じでもなく、人はといえば奥に男性が一人。
   いつもなら声をかけて撮影の許可を得るのだが、その後ろ姿から発せられている熱気とノリノリ感に声を掛けるのをやめた。 どうやら何かをミシンで縫っているようなのだが、声を掛けて手を止めたら、それまで縫った部分と、それ以後に縫う部分とで気持ちが分断されて完成しなくなってしまう気がしたからだ。


   またいつか行ってみようと思う。 「福ちゃん」でやきそば食べてから。

2012-08-10

オリエンタル


   船員宿って誰かが言ってたのだけど、それがどんなものかがよく分からない。 どっか外国から寄港した船員さんが「空きある?」ってな感じで一晩眠る処というのが思い浮かびはするけれど。


   なにせこの不思議な空気。 予約制ではないので、やっぱり当日に「空きある?」っていう世界かも。 泊まる気満々で足を運んだはよいが、真夏の暑い時期にエアコン無しと聞いて泊まる気が激減してしまった。 またいつか。

ふと、坂道へ


   坂道をふたつ。 どちらも二度目の訪問で、なんとなくまた辿ってみたくなって足を運んでみた。


   横浜は外人墓地脇の坂道と、元町通りからちょっと南に入ったところにある、「百段公園」脇を通る坂道。

スパイスの風


   歩き疲れて涼みに立ち寄った、横浜の「山手十番館」という外人墓地の丘の上にある喫茶店。 喫茶店というよりもレストランの喫茶営業の時間という事のようで、夏はビアガーデンにも。


   かれこれ20年くらい前に、その外国情緒漂う建物に興味ひかれてからようやくの訪問となった。 注文したのは「カフェ・スパイス」という、たっぷり目のクリームにシナモンやクミンがちりばめられたアイスコーヒー。 スパイスの風味は案外弱かったが、その加減は夏の歩き疲れた体に微風を送り込むような風合いとなってコーヒーに馴染んでいた。