2013-08-09

立秋を過ぎた夏の寸景


   立秋すぎとはいってもまだまだ夏。 日中は38℃を記録する地域もあり、夜は午前3時で30℃という熱帯夜に眠りを妨げられたのはつい昨日。 夕方の日差しは、音で言うと半音下がったような遠い記憶を呼び出すように響く赤色まじり。


   ユリ科の花というところか、ヒガンバナを思わせる花つきだ。 9月も半ばを過ぎると彼岸花が花芽を出す。 これと同じく茎がすーっと伸びて花を咲かせ、しばらくすると葉が地表に顔を出す。 「立秋」と聞いてからは、すっかり意識の中に「秋」があるのだが、まだ彼岸まではひと月以上もある。


   生ぬるい熱気と湿気のなか歩を進めて、ふと空に目をやると、1本の飛行機雲が地平線近くまで伸びていた。 遠い空へ、陽が沈み行く方向目指して飛んでゆく飛行機。 太陽を追いかけて、ずっと夕焼けの中なんだろうか。