2014-01-17

西武線沿線


   「すごーく遠い」 - 漠然とそう思ってしまう西武鉄道の沿線諸風景。
   沿線開発に着手するでもなく、呑気な駅員さんも何をするでもなく客の流れに流されて時が過ぎての今という空気があちらこちらに漂って見える。
   その昔、と言ってもそんなに遡るわけではなく20年ほど前までは、レッド・アローなんていう「ロマンス・カー」を秩父まで走らせ、そこには鉄道マンらしい西武鉄道の社員の姿があり、見ている先は客だったと言う。
   昨年、外国資本に身売りを計画したが、そこに出された数路線の廃線案に驚いて現状維持を目したが、経営という観点からは廃線案は理解できない話ではない。 ただ縮小すれば何とかなる話でもなさそうでもあり、それ以後何か経営的な手を考えている気配もない。 ...さて?


   沿線の街の開発に頓着しなかった西武。 いっぽう総じて極度にマイペースな「西武線エリア」の独特の土地柄。 なるべくして結びついた感もあり。
   電車の発着では、3分くらいの遅れは恒常的なのだそうだ。 ただ「遠い」という距離感だけでもなく、目に映る光景には脱力感を伴うものも多そうだ。 東武鉄道利用者の目で見ても、東武も不思議なところの多々ある鉄道会社だが、その視点で見ても時間が止まって見えるのが西武線沿線といったところか。

   先日も西武線に乗る機会があり、そのとき車掌さんの車内アナウンスを聞いて感じたのは、頑張っている社員さんの姿だった。 長いものにまかれ過ぎないでほしいもの。