2014-02-14

フィルム色


   横浜で開催された「cp+」という写真機材の展示会でのショット。
   ソニーのブースで試写が出来た「α7」でのショット。 レンズはカール・ツァイス。 「α7」は、あちらこちらで評価の高いカメラで、確かにそうしたレビュー記事を見ると写りがいい。
   そして「写りが良い」と感じるそれが何なのかがずっとモヤモヤと気になっていたのだが、そこがなんとなく見えた気がした。 今回「しっくり」きたのは、その描写に「フィルムっぽさ」を見いだしたからだろう。
   そしてこのレンズ、描写の滑らかさも、色のりも、背景のなだらかなボケ具合の自然さも、すごく「しっくり」。


   こちらはオリンパスの「OM-D E-M1」でのショット。 レンズはズイコーの12-40mm F2.8。
   ここ数年前から、ズイコー・レンズはだいぶスッキリ傾向と感じる。 ずっと昔に、遠景でコントラストが薄れ、全体的にどこかザラっとした印象を持って以来、長いことその記憶が居座っていた。 それが大きく性格を変えてきている感触。 このとき最も感心したのは、適度のシャープネスと適度なしっとり感。 たぶんこの2つはレンズの性質としては相反する方向性だと思うのだが、これがうまいこと同居している。
   そしてこの試写では、光源のためか偏色もあり後に少し補正しているのだが、描写そのもの・立体感・被写体の存在感と、このカメラの絵作りも好感触だった。 やはりフィルムっぽく映るそれは、安心して写真を撮れる頼もしさでもある。

   オリンパスも、旧くはミノルタとしてカメラとレンズを開発してきたソニーも、さすがカメラ・メーカーのカメラ作りという感じがした。